2024/09/11
中学アカデミッククエストの取り組み
アカデミッククエストは、教科の枠にとらわれず、多くの体験をし、学びを深めることを大切にしています。1学期、さまざまな取り組みをしたので、少しご紹介します😊
◆メントスコーラ
まずは、みんな大好き「メントスコーラ」の実験。炭酸飲料(コーラ)にメントスを入れるとコーラが噴き出すというものなのですが、有名な実験であるにもかかわらず実際やってみると意外に難しかったりします。
普通にメントスを入れても5cmくらいしか上がりません。メントスを大量に入れようとしても、途中でコーラが噴き出してきてしまい、すべてを入れることなく押し返されてしまいます。一気に大量のメントスを入れるには、またほかにはどんな工夫をすべきか、いろいろと調べたり、過去の実験データをもとにして、工夫を重ねます。
今回は、これが最高の噴き上がりでした。データを取って、また次回に備えます。飽くなき挑戦は続きます。
◆パン作り
「美味しいパンを、自分で作ってみたい!」
そんな生徒の声から実現したパン作り講座。教えてくださるのは、高校でパティシエ選択を担当している教員です。本来だったら高校に進学してから学ぶような内容に取り組むことができました。
「パンはなぜ膨らむのか?」、「酵母とはなにか?」パンの発酵中に、パンがふくらむメカニズムについて理科の教員から話します。
アルコール発酵をうながし、その時に発生する気体のふくらみをパンの中に閉じ込めるため、グルテン膜をしっかりと張って、きれいな丸い形にして、しっかりと閉じたら、その綴じ目は下にして置く…どうすれば、美味しいパンになるのかを考えながら一生懸命作りました。
いろんな種類にアレンジして、オーブンへ。
完成品はこちら!美味しそうなパンができました!😊
◆鴨川生態調査(with 竹門先生)
毎年お世話になっている、京の川の恵みを守る会の竹門先生に、鴨川に生息する生き物の観察や、ゴリ(カワヨシノボリという魚の別名)の産卵床設置について教えてもらいました。
こちらがゴリです。ふだん見つかるものよりも大きな個体で驚きました。
竹門先生と一緒に活動すると、ふだんは見たことのない水生昆虫や、魚類、両生類、ハ虫類をたくさん観察することができました。すべての名前やその特徴も教えてもらい、本当に貴重な経験ができました。
◆鮎釣り体験(with 賀茂川漁業組合の澤組合長さんと鮎釣りプロの皆さん)
学校の目の前を流れる鴨川。その鴨川に鮎が泳いでいること、実は知らない人が多いです。鮎は、稚魚のときは海の河口付近で過ごし、少しずつ上流に向かって、成体のタイミングでは川の上流で過ごします。賀茂川漁業組合のみなさん、京の川の恵みを守る会のみなさんは、鮎の個体数増加や鴨川の生物多様性向上のため、魚道の設置などさまざまな活動をされています。今回は、鮎釣り体験をさせていただきました。
学校がら歩いてすぐの、出町柳駅の近くで、鮎の友釣りを教えてもらいました。
友釣りというのは、鮎の縄張り争いを上手に利用した釣りの手法で、生きた鮎を竿の先に泳がせて、その鮎を追い出そうとつついて来たところに針をひっかけるという方法です。教えてもらうまではそんな釣り方があること自体知らなくて、特に1年生は驚きの連続です。2,3年目の生徒も、さらに深く学ぶことができ全員にとってとても貴重な機会です。
そもそも竿の先に生きた鮎が泳いでいたり、川の流れがあって、鮎がかかったのかどうか素人にはわかりません…。でも、実際に釣り上げることができた生徒は、
「手にすごい振動が来ました!全然ちがいました!😆」と大興奮!
鮎が増えると、石の藻を食べるので、そこに新たな生き物が棲みつき、生物の多様性につながるそうです。たくさんの人に鮎の存在や川の大切さを知ってもらいたいとおっしゃっていました。
初参加の生徒からは、
「いままで何気なく見ていた川の中では、自分たちが知らなくても多くの生物が棲んでいるのがわかった」
「鮎が生きてるのをすごく実感した」
経験者の生徒からは、
「やっぱり、こういう活動は大事だと思う。すごく勉強になります。」
というコメントがありました。
どの活動も、生徒の「やってみたい」というひと声から生まれています。
疑問に思ったこと、好きなことを、とことんやり抜く気持ち。
専門の先生から直接話を聞き、現地で触れる大切さ…これらを大切にこれからも活動を続けていきたいと思います😊