メディアライブラリーblog

2013/02/25

人気の一冊 『どこいったん』

2月の「今月の一冊」でも紹介したこの絵本が人気を博して
います。

だいじなあかいぼうしが見あたらなくて探しているくま。
仲間の動物たちに ぼくのぼうし どこいったん? とたずね
て歩いています。みんな知らなさそうなのですが・・・。

作者ジョン・クラッセンはカナダ出身。もちろん英語で書かれ
ているこの絵本を、『いいからいいから』や『だじゃれ日本一
周』の長谷川義史さんが、関西弁に訳しています。そのリズ
ムがとてもよくて、カウンター前に置いてあるこの絵本を手に
取るとみんなとても上手に、ホンマに流暢な関西弁で(笑)
読み聞かせてくれます。そしておとずれる意外なラスト。
これどう思う?うそ??と話題は広がり、司書も雑誌「MOE」
の絵本屋さん大賞(第2位でした!)特集に紹介されていた
翻訳の秘密を耳打ちしたり。通りかかった友だちをつかまえて
なぁなぁこれ読もう!とふたたび読み聞かせが始まります。


人気の秘密は、一見、無表情なこの動物たちやシンプルな色の
中に生きてくる原色が語る物語といった表現。ブラックさとユーモ
アをあわせもつストーリー。そしてやっぱり関西弁。
みんな気になる場面はそれぞれで、そんな感想をすぐに分かち
合えるのも絵本ならでは。しばらくブームは続きそうです。